和菓子の歳時記

睦月(1月)

むつき。親類知人が互いに往来し仲睦まじくする月から。◎正月=年賀の和菓子・花びら餅 ◎鏡開き=お汁粉(おしるこ)、善哉(ぜんざい) ◎初釜=花びらもち ◎歌会始め=新年菓・干支菓子・御題菓子 ◎小正月=小豆粥・元宵団子 ◎成人式=赤飯・紅白饅頭・ぜんざい ◎二十日正月=二十日団子・赤小豆餅・赤飯。



如月(2月)

きさらぎ。
寒さで着物を更に重ねて着ることから「着更着(きさらぎ)」◎節分=福豆・厄除け饅頭 



弥生(3月)

やよい。「いよいよ」「ますます」などを意味する弥(いや)+草木が芽吹くことを意味する生(おい)
◎桃の節句=菱餅・草餅・落雁・金花糖・雛あられ・桜餅  ◎春の彼岸=牡丹餅(ぼたもち)



卯月(4月)

うづき。卯の花(ウツギの花)が咲く季節なので「卯の花月」 
◎入学・入園=赤飯・鳥の子餅・鶴の子餅・祝菓子 ◎花祭り=甘茶・オシャッコゴリ・ヤショマ・ヤシマ  ◎十三詣=赤飯・紅白饅頭



皐月(5月)

さつき。
耕作を意味する古語「さ」から稲作の月として「さつき」
◎端午の節句=柏餅・粽(ちまき)



水無月(6月)

みなづき。
陰暦六月は田に水を引く月であることから。「無」は現代の「の」 
◎和菓子の日=嘉祥菓子 ◎夏越の祓い=水無月



文月(7月)

ふみづき。
短冊に歌や字を書き書道の上達を祈った七夕の行事に因み「文披月(ふみひらきづき)」 
◎七夕=索餅・麦縄 ◎土用=小豆餡でつつんだ餅・砂糖を塗した餅・土用餅



葉月(8月)

はづき。
新暦では九月上旬から十月上旬の秋にあたるため、葉の落ちる月「葉落ち月」。  ◎お盆=白蒸し・送り団子



長月(9月)

ながつき。新暦の十月上旬から十一月の上旬にあたり、夜がだんだん長くなる「夜長月(よながつき)」。
◎重陽の節句=栗・栗飯   ◎仲秋の名月=お月見団子   ◎秋の彼岸=御萩(おはぎ・漉餡、青海苔、黄粉)



神無月(10月)

かんなづき。
神を祭る月で「神の月」。俗説では10月に全国の神が出雲に集まり諸国に神がいなくなるから   ◎十三夜=お月見だんご



霜月(11月)

しもつき。
「霜降り月・霜降月(しもふりつき)」の略。 ◎炉開き=亥の子餅(いのこもち)◎七五三=千歳飴  



師走(12月)

しわす。
師匠の僧が経をあげるために東西を馳せる「師馳す」。年果つ(としはつ)の変化等諸説あり。 ◎餅つき=お餅






人生の中の和菓子

帯祝い

紅白餅・帯締め団子・赤飯など
妊娠5ヶ月目の頃の戌(いぬ)の日に、胎児の健全な発育と安産を祈って岩田帯を巻く儀礼。着帯(ちゃくたい)祝い。 七五三にちなんだ七尺五寸三分(228.18cm)のさらし木綿か白い綿ネルを使い、紅で寿の字を書き、その年の恵方に向かって帯を巻くと良いと言われています。 安産の祈願に戌の日を選ぶのはお産が軽いとされる犬にあやかるためです。 一般的には各地の産土神社にお参りします。関西地方では中山寺が有名です。



出産祝

お赤飯 紅白饅頭 鳥の子餅 三ツ目おはぎ こもち 腹わた餅など
多くの地域では、一生食べるのに困らないようにと産飯という一升の米を炊き、生まれた子の枕元にも置き、産婦や産婆や近隣の女性や子供など多くの人に食べてもらいます。 産婦や新生児を悪霊から守るため、茶碗に高く盛り箪笥(たんす)の上に置き、産神に供える風習もあります。 出産三日目には、三ツ目御萩(おはぎ)をご近所やお世話になった方へ配ります。 粒餡、青海苔、(またはごま)黄な粉の御萩(おはぎ)を使います。お返しはお宮参りの頃、内祝としてお赤飯、紅白饅頭、鳥の子餅などを配ります。



お七夜

お赤飯 紅白饅頭 鳥の子餅など 生後七日目の赤ちゃんに名前をつけて、人としての存在を地域の人や、その土地の産神に報告をするお祝いの日。 「お七夜の祝い」「名づけ祝い」「命名式」。 民法では生後14日以内に出生届を出すことになっているため、一般的にはこの期間に命名される。 赤ちゃんの健やかな成長を願って宴を開きます。「お七夜」には、命名の披露が行われ、命名書がへその緒とともに、神棚か床の間に供えられます。 親族やご近所の方を招き赤飯や尾頭付きの料理でお祝いをします。



お宮参り

赤飯、祝饅頭、鶴の子餅など
赤ちゃんが生まれて初めて産土神に参詣し、その土地の一員になったことを認めてもらい、病気や災いが無く元気にすくすく育つように無病息災を祈る行事。初宮参り。産土詣(うぶすなもうで)。 男児は31日目に、女児は33日目にお参りします。 ご近所には「祝饅頭」や「赤飯」などを配って、子供の今後の成長を祝ってもらいます。



初節句

菱餅、草餅、お赤飯、桜餅、ひなあられ、粽(ちまき)、柏餅
誕生して初めての節句を祝います。 男子は5月5日の「端午の節句」に、庭に鯉のぼりを掲げ、部屋には兜や金太郎さん武者人形などを飾り柏餅・粽(ちまき)でお祝いをします。 女子は3月3日の「桃の節句(ひな祭り)」に、菱餅・草餅を作ってお祝いをします。 村井製菓では、菱餅・柏餅の製造販売を行っています。



七五三祝

赤飯、祝饅頭、鳥の子饅頭 男の子は3歳と5歳、女の子は3歳と7歳の年の11月15日に、成長を祝うため、氏神さんにお参りをします。 髪置き(かみおき)、袴着(はかまぎ)、紐落し、帯解き(おびとき)。 今日まで無事に成長したことに感謝し、子供の将来の幸せと健康を祈願します。 千歳飴は、紅白の長い棒飴で「長く伸びる」という縁起にあやかり、子供が元気よく成長するよう、また長生きするように、という願いがこめられています。



十三参り

赤飯、祝饅頭 子供が13歳に成ったときにお参りする慣習があり、感謝と成長をその土地の氏神さんに報告し、今後の無事を祈願します。 時期は春または秋に行われますが、特に日にちは決まっていないようです。



入学祝

赤飯、祝饅頭
入学には、小学・中学・高校・大学と4回あります。赤飯を炊いて、子供が学校へ入学したことを祝います。 関係者にはお礼の気持ちを込めて祝饅頭を配ります。



卒業祝

赤飯、祝饅頭、焼き菓子
卒業にあたり関係者に、祝饅頭などを配り感謝の意をあらわします。 学校の卒業式においても「祝饅頭」を配るところがたくさんあります。



誕生祝

赤飯、祝饅頭、誕生餅
1年ごとに訪れる誕生日には、家族で行うお祝い会、友人や仲間たちによって開催される誕生会などいろいろとあります。 バースデイケーキで祝うことが一般的になっていますが、家庭では昔ながらの赤飯を炊いてのお祝いもまたいいものです。



成人祝

赤飯、祝饅頭、引菓子など
現在は1月第三月曜日ですが、昔は、元服といって、11歳〜16歳頃の間に成人式を行ったようです。 男子は頭に初めて冠をつけ、女子は初めて裳をつけました。



結婚記念日

赤飯、引菓子、鯛菓子
結婚式ではお祝いの引き菓子を配ります。 1年 紙婚式。 2年 藁婚式(綿婚式)。 3年 革婚式(菓子婚式)。 4年 書籍婚式(花婚式)。  5年 木婚式。 6年 鉄婚式。 7年 銅・青銅婚式(花婚式)。 8年 電気器具婚式(青銅婚式)。  9年 陶器婚式。 10年 錫婚式(アルミニウム婚式)。 11年 鋼鉄婚式。 12年 絹婚式(麻婚式)。  13年 レース婚式。 14年 象牙婚式。 15年 水晶婚式。 20年 磁器婚式。 25年 銀婚式。  30年 真珠婚式。 35年 珊瑚・ひすい婚式。 40年 ルビー婚式(毛織婚式)。 45年 サファイア婚式。  50年 金婚式。 55年 エメラルド婚式。 60年 ダイヤモンド婚式(イギリス)。75年 ダイヤモンド婚式(アメリカ)。  


賀寿の祝

「還暦祝」「古稀祝」「喜寿祝」「傘寿祝」「米寿祝」 赤飯、引菓子、鯛菓子 。

「卒寿祝」 赤飯、引菓子、鯛菓子

「白寿祝」 赤飯、豆付饅頭、鳥の子饅頭  ◎餅つき=お餅